rie - 晩秋のきのこ狩りはちょっと難しい
どうも。rieです。
タイトルの通りのお話を書きます。
あ、しょっぱなからいきなり余談なのですが、タイトルって考えるの、いと難しいですよね。いつも悩むのですが、手短にまとめることのできないわたしは、大概めちゃくちゃ長いタイトルになってしまっています。
そういえば大学生のころは写真部に所属していて、写真を展示するたびにタイトルを考える必要に迫られていたわけですが、わたしは好きな本や歌の題名を借りていました。
ちょっと面倒くさかったのも確かにありますが、わたしの場合、写真を撮るときって大した意図がないのです。忘れたくないから撮る、というよりは、夢うつつで撮っている、とでもいうのでしょうか。うーん、いやそんなことはないんだけど。
でもみんには、眠い(別にボケた写真は撮ってないのだけど、きっと誉め言葉ではないと思う)とか、面白い先輩には、あなたの写真はいつも深煎りコーヒーの香り、と言ってくれましたり。これはひそかに気に入っているよ。でも結局、抽象的というか、現実味のない雰囲気なのでしょう。そういった写真たちにタイトルを付けるのは、ほんとうに悩んだものでした。
とにかく、写真に対する強い意図がこれといってなかったため、組写(何枚かの写真をひとつの作品として展示する手法)にしていたし、なんとなく写真の醸す雰囲気が似ている言葉や歌詞の入っている作品から、ひとこと拝借することが多かったなあ。
なんて、写真の話はまたいつか。実はこういう分野をかつて勉強していたこともあり、イメージの話をするのは楽しくなっちゃうのだけどね。誰か語り合いたい人がいたら教えてください。ぜひ、お酒でも呑みながらのんびりお話ししましょう(ただし高いから家で)。
さて。本題に入ります。
いつだかの、森に関する記事では、わたしがノルウェーに来てから採った食材を紹介しました。まだ読んでいない方はこちらから↓
この記事を書いたその後も、わたしは何度か森へ行って、きのこ狩りを楽しんでいます。
シーズンが始まったのは、9月ごろでしょうか。前にも少し書きましたが、きのこにも旬があるので、初めて行ったときに採れたきのこたちは、今はもうほとんど採れません。ああ、かなしき。
ですが、それに代わって沢山採れるようになったきのこたちもいます。
実は数日前、初めてひとりで行ってきました。怖いから、場所は行き慣れているところで。
前日の夜には雨が降っていたようですが、とてもお天気に恵まれました。
しかし、晩秋のきのこ狩り、いったい何が難しいのか。
一言でいえば、その原因は「落ち葉」です。
落ち葉がきのこを見えづらくしているのです。食べられるきのこたちって、ただでさえ色味が地味な子たちばかりなので、イマイチ見つけにくい。
あった~!と思って近寄ると、落ち葉の確率が高い。ちょっとショックな気分になります。
更に、この日は晴れていたものの、前日の雨(もしかしたらここは当日の朝も降っていたのかも)で地面は湿っていました。
そうすると、きのこは菌ですから、腐敗しやすい。もしあってもびちょびちょで食べられなかったり、すでにカビが侵食していたり。
もっと危険なのは、見た目の似た毒きのこが存在する種類の場合、判別がしにくくなります。
そのため、この日もお昼過ぎに入って約2時間、ひたすら歩きまわっても、ちょろっとしか採れませんでした。しかも同じ種類ばかり。
この子です。
前回もいらっしゃいました。traktkantarell です。
写真を見て頂くと分かるように、背も高くないですし、茶色いし、周りの落ち葉や土に同化しちゃっています。わたしは視力もあまりよくないので、たぶん高確率で見逃しているんだと思います。
ただし、この子をはじめ、いくつかの種類は群生していることがとても多い。
なので、見つけにくい色をしていますが、ひとつ見つけたらお手のもの。周りをよ~く観察すると、あちこちに生えているので、一度に大量収穫が出来ちゃうのです。
こんなもんかな、と思っても、落ち葉の下や草の茂みなどをしぶとく探すと、けっこういます。
とはいえ、前日の雨のせいか、思ったほどの量は採れなくてガッカリしつつ、じゃあもう今日は適当な場所でおやつ食べて帰ろうっと、と思い、倒木に腰かけてシナモンロール(前日に買ったので硬かった・・)を食べながら、足元をぼーっとみていたところ。
このへん、めっちゃtraktkantarell いる・・
ちょっと嬉しくなり、そそくさと採り始める。周りを見たら、本当に沢山生えていました。
すると、少し周りを観察し終わったところで、ふと気付いたのです。
草の茂みに、見慣れない黄色い何かがあることに。
試しにどかしてみると
あ!やせいの kantarell があらわれた。
そう。これも実は前回のきのこ狩りの際、違う森でも見つけたのですが、ほんとうに小さな子が2つくらい生えていただけで、まさかこんなにも大きな子が、しかもオスロの比較的よく知られた場所で見つかるとは思いもしなかったのです。
この日は、それまでtraktkantarell しか採れなかったので、ほんとうにうれしかったです。
ちなみにこのkantarell はヨーロッパ諸国で特に人気の高いきのこのひとつだそうで、もし森に生えていたら速攻で採られちゃうくらいのレアキノコみたいです。まあ、黄色いから目立つってのもあるよね。
更に、山を下ろうと別の道を行ったところで、また奇跡の光景に遭遇。
あ!やせいのpiggsopp があらわれた。
しかも、わたしが今までに見たことのないくらいの大きさと群生加減。なんだ、この一帯は穴場だったのかしら。そういえば前に同じような道を通った際も、大きなポルチーニをいくつか見つけたような。
とにかく、これも嬉しい。だってこの子、歯ごたえがあっておいしいんだもの。
ただし、この一帯はけっこう大きなアリ塚が近くにあって、しばらくきのこの土取りに集中したあと、ふと足元を見たら、もんんんのすごい数のアリが長靴にたかっていて衝撃を受けました。ここ最近で一番のホラーな思い出。
しかし、この近くにはさらにたくさんのきのこ達が生えていて、もう途中で「今日はもういいや!」って諦めてしまったほどでした。帰り道、きのこが重すぎて大変でした・・
それにしても、前半の苦労は一体なんだったのか、と思うほど、後半でたっぷりきのこを採って帰宅しました。ほくほく。
というわけで、この日の成果をご覧ください。
すこし分かりにくいですが、すさまじい量です。
左上にpiggsopp、右側にtraktkantarell、そして真ん中にkantarell 。
これを、主に左下のナイフを使って、土を採ったり、食べられない箇所を除いたり、虫がいたら追い払ったりします。
この作業がなかなか大変なのですが、今回はあまりにも多すぎて5時間以上かかってしまいました。色々ほかのこともやってたとはいえ、長かったです。
でも、いいの。この作業も含めてきのこ狩り。最後には美味しく頂けるのだと思うと、不思議と頑張れてしまうものです。
ところで、これまでずっとtraktkantarell を連呼してきましたが、途中でなんとなく似ているけれど違うような・・?と思わしき子たちがちらほら。
まさか、ヤバキノコを採ってしまったか?と思われそうですが、そうではないのでした。
実は、めちゃくちゃ似ているきのこがあるのです。
gul trompetsopp(黄色いトランペットきのこ)という種類。幸い、この子だとしても食べられます。
ちなみにtraktkantarell はこっち。
正直なところ、違いがよく分かりません。
もちろん、これはイラストだから色や形にハッキリとした違いが見受けられますが、わたしも処理をしながら試しに似ている子たちと仲間分けしてみました。
しかし、途中でどちらともいえない子が出てきたりして、余計にこんがらがってきたので、もういっしょくたにしてしまいましたとさ。雑。
でもなんとなく、traktkantarell っぽいな~と思った子の方が、香りがつよかった印象でした。まあ結局分からないんだけどね。
そんなわけで、以上きのこ狩り報告でした。まだもうちょっと採れるんじゃないかしら。あと1回くらいは行きたいものです。
これから森へ行こうかなと思うみなさまは、寒さ対策をしっかりして、長靴を履いて、目をよく凝らしながらきのこを探してみて下さいね。
最後に、今日のおやすみソング。
ではでは。
rie