rie - 母国語ではない言葉を話すのは案外大変だなって話
どうも、rieです。
今日は短いお話、というか、ここのところモヤモヤっとしていたことなどを書きます。
というのも、これまで何度かぼやいている通り、わたしは英語・ノルウェー語ともにめっちゃめちゃ苦手です。
まあ、ノルウェー語は当然英語に比べれば学習歴も浅いし、話せなくても仕方がないかなと思うところはあるのですが(って、その意識自体あまりよくないのはよく分かっているのだけれど)。
問題は英語です。言ってみれば、中学生のころから義務教育の一環で学習しはじめ、単純に中学~大学2年まで連続して毎年カリキュラムに組まれていたわけだ。と考えると、7年くらいになるのかな。
もちろん、毎日ではないけれど、それって結構長い。と思うのです。
日本の英語教育にはいろいろと言われるところがあるのは、みなさまご存知の通りだと思います。
わたしもこちらに来て、ネイティブではないノルウェーのみなさまを始め、さまざまな国の方と接してきましたが、それでもやはり、大体みんな話せる。
で、なんでかというと、彼らはみんな「話すこと」でトレーニングをしてきたから。
これは思えば当たり前のこと。わたしたちが幼少の頃から母国語である日本語を学ぶときですら、周りの言うことを聞いて、真似して覚えていく。間違えていたら、周りからの指摘(主に親から)もあるし、学習にはうってつけの環境であることは間違いない。
それを今、わたしは主に英語でやっているわけです。
日本にいるときも、仕事をしながらもほぼ毎日ラジオを聴いたり、文法本を読んだりはしていました。でもアウトプットは、あまりしていない。せいぜい和菓子屋に来てくれる海外のお客様くらい。
機会がなかったといえばそうなのですが、でも「話すこと」それ自体に自信がなかったし、いわゆる英語恐怖症な日本人環境で、なかなか英語を話そう!っていう気力自体が沸きませんでした。
で、こちらに来てから「これはイカン」という状況に遭遇し、ある一定期間はコツコツと頑張ってきた、つもりでした。
が、ここに来て、やる気がでない。
まずは言い訳をしましょう。冬だから。
日照時間が夏に比べて圧倒的に短い。今、9時前まで暗いし、15時すぎにはもう暗い。早。早上がりの日でも、仕事が終わって外に出ると、もう暗いです。
そうなると、なんとなく頭が回らない。やりたいこと・考えていることが全部中途半端になってしまう感覚。
それは仕事のときにも影響が出ている気がします。ただでさえ、英語の会話(指示や仕事に関する内容はさすがに慣れてきたのでまだ大丈夫だけど、日常会話についていけないことが超しばしばある)を聞くときは、神経を集中させる必要があるので、つい手が止まってしまう。し、仕事自体、任される範囲が増えてきて、ちょっと頭が追い付かないです。これは元々の処理能力の問題もあるけれど。
いや、一応これでも今までに比べると大分マシだと思っていて。というのも、仕事を始めたばかりの頃は、ちょっとした質問や指示も、だいたい聞き直していました。で、分からなくって結局ほかの同僚がやってくれたりしてね。ただの迷惑な人。
なんなら一日中黙っていた方が無難だなと思っていた時期もありました(さすがにそれはなかったけど)。
でも、それにしても最近の思考力の停滞がすごい。せっかくみんなの言っていることが少しは分かるようになってきたのだし、もうちょっと自分から話しかけてみてもいいんじゃないか、とはいつも思います。
しかし、日本語なら結構どうでもいいことをベラベラと話せるのに、英語じゃままならないし、どうもそこまで頭が回らないので結局あまり話さない。この繰り返しです。
そんなある日、ネイティブ(イングランド)の同僚ができました。とても気さくな子で、わたしがめっちゃゆっくり、たどたどしく話をしても、めっちゃ褒めてくれるし相槌を打ってくれる。ちょっとした瞬間に、よく笑わせてくれる。
また別の日には、英語がスーパー流暢なポーランド人の同僚に(実はこの子には、しばしば言われてきたんだけど)「わたしはあなたともっと話したいし、もっとあなたのことを知りたい。みんな英語なんて流暢じゃないんだから、たくさん話そう!」と言ってもらえた。たまに日本語を教えています。
さらに今日は、また別の子(ポルトガル人)に「日本語ならもっと話すでしょう(お昼、日本人のお友だちがお店に遊びに来てくれて、わたしがめっちゃ話しているのを隣で見ていたから)。英語で話すのは不便だなって思っていると、いつまでもずっと同じ状況にはまったままになっちゃうよ」と。
しかもこの子は「わたし、あなたがとってもいい人だと思うの。だからもっと楽しくお喋りしたいな」とまで言ってくれた。
あ~~~~~涙。
いやね、たびたび自分の英語力、ちょっとずつ、ほ~~んのちょっとずつだけでも、伸びたなって嬉しく思うときはあります。
友達や同僚に「前よりずっといい」って言われると、もうそれだけで飛び上がる程うれしくなるのです。なんて単純。
でも、最近ですらそう言ってもらえる機会があったにも関わらず、口数が自然と減っていた。体力がなくなったなあ、とは思っていたけれど、何だかつられて気持ちまで沈んでいたみたいです。
ああ、考えてみれば、この仕事だってもうすぐおしまい(かどうかは、明後日オーナーと話し合うけれど、わたしは契約更新などはせず、やめる気満々)。ってことは、英語のシャワーを浴びる機会も激減するんだろうなあ。
ならば尚更、今もっと話す努力をしないとね。今日、ポルトガル人の子にそういうことを言ってもらえたし、そのときにイングランドの子は「大丈夫!わたしネイティブだから!」って言ってもらえてうれしかったです。
むしろそこでこの子は「わたしは母国語が英語だから、今まで多言語を学ぶ必要がなかった。でもノルウェーに来て、学ぶことの大変さを実感しているところよ。言葉の学習が大変なのは、みんな同じ」と言っていて、そうか確かに英語圏の人って英語だけで生活できない環境に直面したときが大変かも、と、むしろちょっと驚いたのでした。
そう。みんな最初から言葉が達者だったわけではない。わたしはやっぱりあまりお喋りじゃないし、語学学校とかで勉強したわけでもないし、いまだに英語への苦手意識は強いけれど、それでもゆっくり気ままに、前向きな気持ちで学ぶ姿勢を持っていこう。
あっそういえばこの間、日本人の学生さんに日本・オスロでの就活や仕事の話が聞きたいとお願いされて、お話をしたのです。そのときに色々とりとめのないことばかり喋ったにもかかわらず、総じて「とってもポジティブですね」「相手を傷つけずにそこまで明るくふるまえるのはすごい」「就活をそんなにイキイキと話してくれた人は初めて」と言ってもらえて、思考のぬかるみにはまるとなかなか抜け出せない性分のわたしは、そこでもスーパー嬉しくなったのでした。
って、すぐ嬉しくなっちゃうあたり、たしかに相当ポジティブなのかもしれない。
そうか。では、どうやら今のわたしは「本来のわたし」ではないのかもしれない。
いや、これも含めて「わたし」なのだけど、こんな一面をも包み込めるくらい、もっと大きな心を持った「わたし」が、これからのわたしを受け入れてくれるだろう。
ここのところ沈みかけていた気持ちが、ちょっとだけ上に向いた気がした日でした。
改めて、こういう環境にいられること、とてもありがたいなあ。
あ、明日は従兄弟の誕生日。それが過ぎたら今度はわたしの誕生日。更にそれからクリスマスで、あっという間にこの1年が終わるのだ。
落ち込んでとどまっている場合ではない。たまにはいいけれど、長居はしていられない。
さて、のらりくらりと、また新しい旅を始めましょう。
今回はかなり独り言に近い話となりましたが、ここまで読んでくださった方がいたら、心からありがとう。
最後に今日のおやすみソング。
ではでは。
rie