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rie - ノルウェーにワーホリ中だけど日本へ一時帰国した話

どうも。rieです。

 

どこかで見かけた、今日から冬らしいという情報(← かなり曖昧な記憶による不信感)を裏付けるかのように、今朝は霧が深くって、それはそれは幻想的な世界でした。

こういうとき、ケータイではあまり写真を撮らない派。思わずアパートの中庭にも関わらず、フィルムカメラを持ち出して撮影してしまいました。って、きちんととれているのかすらも分からないんだけど。ま、それは今後のお愉しみやね。

 

 

さて、実は今週の頭から木曜日まで、私情により急遽、日本へ一時帰国をしました。

 

 

よく、ワーホリビザでの滞在中の旅行、特にシェンゲン協定国圏外への旅行を懸念される方もいらっしゃるかと思います。

ちなみに、シェンゲン協定国って何?という方は、是非こちらを参照してみて下さい。

 

シェンゲン協定ってなに?|トッパントラベルサービス

 

 

つまるところ、ノルウェーはEU加盟国ではないものの、このシェンゲン協定国に加盟しているため、他のシェンゲン協定国への移動はパスポートを一切空港の係員に見せることなく、ラクラク旅行が出来ちゃうというわけなのです。すごいよね。

 

しかし、その域を出るとなれば、話は変わります。

とりわけ、ワーホリビザを所有しながらも、日本への一時帰国は可能なのか?

 

 

答えは、YES です。

ただし、ノルウェーでのビザを証明するためには、滞在初期に、あののんびり屋のUDI (悪口のつもりはないけれど、結構イラっとわせられる場面が多いので事実を書きます笑)から交付された、Residence card=滞在証が必須です。

 

ビザ申請時、特にこれといった書類をもらうことのないノルウェーのワーホリビザの場合、メールは有効期限の記載がないので、空港の係員はポカンとしてしまいます。というと、なんとなく軽いですが、証明するものがなければ再入国が断られる場合だってありえるってこと。

また、ノルウェーに再入国する際は、このカードをこれ見よがしに持って並んでいれば、若干優遇されて早く入国審査を受けさせてもらえるし(係員にもよるかもだけどわたしはそうでした)、滞在日数だとか目的まで聞かれることなく、ほぼ10秒足らずで入国スタンプを押してもらえます。

ですので、旅行の際は必ずこの滞在証を持っていくようにしましょうね。

 

 

で、わたしはノルウェーへ飛ぶ際、住民票を抜いてきたため、今回わたしは初めて「日本に住民票を持たない状態」で日本へ戻ることになりました。これは人によるのかもしれませんが、少なくともわたしは住民票を抜いてきたのでした。

なので、日本人だけど確かな身分証がパスポートしかないし、日本に半年以上も住んでいない立場である以上、なんとなく部外者のような不思議な気持ちにもなりました。

 

 

 

そんな謎の立場となったわたしが、今回の一時帰国で思ったことをまとめてみます。

ちょっとしたお役立ち情報、というよりわたしの二の舞になる人がありませんように(?)、という気持ちで書きます。

 

 

×10月頭はまだまだ暑かった。ノルウェーとの寒暖差に撃沈

 

まずは気候の話をさせてください。

10月初旬現在、オスロの最低気温は5度前後。最高気温も15度ほどで、決してあたたかくはありません。晴れているときは、コートがいらないくらい気持ちのいいこともありますが、朝晩は冷え込みますので上着、マフラー、わたしは帽子も必須です。

 

が、日本に帰ってみれば、17時でもその日の気温は25度越え。加えて、なかなかの湿度で蒸し暑く、それだけでまあまあ体力を持っていかれました。わたし、今までどうやって日本の夏を乗り越えていたのだろう。せめて今後も、夏だけは避暑地へ行きたいと思いました。

 

ですので、オスロの空港についた時点で、厚手の上着やセーター類はスーツケースの中に入れちゃいましょう。

しかし飛行機の中、あるいは日本の交通機関ってめっちゃ寒いこともありますので、半そで+薄手の上着、特にレインジャケットやウインドブレーカーのようなものが良いかと思います。今までこういうの持っていなかったのだけど、オスロに来てから大変重宝しています。気候が変わりやすいものでね。

 

 

×インターネット環境が乏しい

 

今回の滞在日数は、たったの3日間。実質、ほぼ1日半。友だちと会う約束などもしていなかったので、旅行者用のSIMカードやレンタルwifiは使用せず、いつも使っているSIMフリーiPhone5 + Telenor のプリペイドSIM を機内モードにして生活してみました。

 

そうしたら、早速トラブル発生。飛行機の到着が若干遅延した上、荷物が出てくるレールに不具合が生じたのか、止まったままなかなか荷物が出てこない。

 

きっと、出口の先には父親が待っている。このときのわたしは、一刻も早く空港を出たい状況だったので、まさに時間との闘いでした。

かつ、父親を長く待たせるのは悪いなと思ったので、空港のwifiを利用して連絡しようと思ったのですが、これが全~~然繋がらない。行きも帰りも、何度も試しましたが、もはやどうやったら使えるのか知りたいです。

 

次の日も、何度か連絡を取る必要があったのですが、地下鉄のwifiも、地上駅のホームでも、ショッピング施設でも、フリーで使えるwifiがほとんどない。

もしくは、一応存在はするのだけど、繋げない。

 

よく考えれば、携帯がなかった時代はこれほど時間を気にすることもなかったのかもしれませんが、今回は用事が用事だったので、けっこう困りました。

というか、存在するのに使えないwifiとは。せめて空港や交通機関では使えるwifiを導入してほしいものです。

 

逆に便利だったのは、コンビニのwifi。お店の前でも一応すぐに繋げるし、随所にコンビニがある東京は、スポットを移動してもまたすぐにつなぐことができるので、そういう意味ではコンビニも捨てたもんじゃないなと思いなおしました。でもわたし個人は、コンビニは最小限に縮小してほしい派なんだけども。

 

ちなみに、旅行者向けのSIMカードはほとんどが利用期間が7日間からで、価格もピンキリですがおおよそ1500円くらいから購入できるようです。

 

 

×そういえば、日本はカード社会ではなかった

 

今回の一時帰国で、実はこれが結構焦りました。ノルウェーでは普段、ほとんど現金を使わずに生活できてしまいますから、ちょっと気が緩んでいたのだろうな。

観光の場合でも、今や街中の有料トイレでさえ、カード対応の場所が増えているほど。

 

日本に着いてからは、父親が車で空港まで迎えに来てくれましたので現金を持たずに生活できたのですが、翌日、イモートに会うべく電車に乗ろうとひとり出かけたら、なんと、

 

切符がカードで購入できない(少なくともわたしの実家の東京メトロの最寄り駅では)。

 

これは大変困りました。そういえば東京で生活していたころ、いつも定期はカード購入できていましたが、切符は買えなかったっけ。

いちおう出国前に残しておいたPASMOも、有効期限が切れたのか使用できないらしい。

 

え~~困った!でもATMがあるやん!と思って駆け込みました。

このとき、わたしが持っていたのは日本の銀行で発行したデビットカードと、ノルウェーの銀行scandiabanken で発行したクレジット(これもデビットのやつ)カード。

 

しかし、両方使えない。

 

というわけで、小銭すらも持っていなかったわたしは、一度来た道を引き返してバタバタと日本の銀行のキャッシュカードを探し出し、またダッシュで駅のATMへ戻って、なんとかその場をしのげたのでした。イモートとの待ち合わせには遅刻したけども。

 

後々、日本の銀行には別の用事もあったので問い合わせをしてみると、日本のデビットカードって、海外通貨の引き出しには使えるけれど、日本円の引きだしはできないんだって。っていや、そういえば日本でも同じ失敗をしたことがあるので、知っていたはずなのに。でも、キャッシュカードとデビットカードが別なのって、ちょっと不便かも。

scandiabankenに関しては、憶測で申し訳ないのですが、ログイン後の設定画面から、確か使用許可国と期間の設定が出来たはず。わたしは恐らく、ここで日本で使えるようにしていなかったんだと思います。って、今やっているのだけど、どのページだったか思い出せません。どなたか知恵を下さい。

 

とにかく、そうでなくても、日本って海外発行のカード、案外使えない場面が多いです。これはわたしが東京で生活していたころも、よく大きな東京の駅で発券機を前に苦戦する海外観光客の方に遭遇したり、自分が勤めていたお店で観光者のカードが使えない!というトラブルはたびたび発生していたので、気持ちは分かります。

逆に言うと、ノルウェーでも、セキュリティのため(?)ノルウェー発行カード以外は使えない店舗も結構あります。

 

そのほか、日本だとスーパーでもカードが使えない店舗って意外にありますし、小さなお店だとカード機を置いていないところも多々ありますよね。これは手数料の問題と言われており、カード機を経由すると利益が減る、と考えるお店やさんも少なくないようです。そもそもノルウェーと日本はシステムが違うんだろうね、きっと。

 

でもね。切符がカードで買えないのは、さすがにちょっとね。先進国と言われているわりに、そういうところが疎いなと思ってしまったのでした。

日本人だけじゃなくて、海外から来た人の為にも、もうすこし優しいシステムが出来てくれますように。

 

あと今回の話とはあまり関係ないですが、交通機関もゾーン制にしてくれるといいなあ。日本だと、定期券を購入したら、その駅間でしか使えないからね。

 

そんなわけで、一時帰国の際は、最低限の現金は持ち歩くことをお勧めいたします。本当に。

 

 

○日本食材をたっぷり買い込めた

 

悪いところばかりじゃアレですし、良いところもあったので、これ以上悪口を言うのはやめにします。

 

わたしは出国前、あんまり日本食が恋しくなることはないだろうと思い、そこまで食材を持っていきませんでした。和菓子の材料はたっぷり買っていったけど。

あ、ちなみにこれは正解だったと思います。ノルウェーでは小豆、白いんげん豆などが安く手に入るので自分で簡単にあんこを作ることもできますが、手間もかかりますし、白玉粉などは日本製のものがあっても高いです。売られている場所も限られてきます。

アジア食料品店などでは、それっぽい代用品もありますが、ハッキリと「白玉粉」「上新粉」などとは書かれていませんので、正体がよく分かりません。

 

それはともかく、普段の食事に関する和食材をあんまり持っていなかったわたしは、風邪を引いたとき、そして寒くなってきたこの頃、だんだんと日本食を欲する機会が増えてきました。

やっぱりさ、出汁の利いた、あったかほくほくのおかずって、いいよね。

 

でも、出国時の荷物ってばかになりません。衣類、日用品などもありますし、あまり食材が入らなかったのも事実。

 

それを、今回の一時帰国により、(文字通り)どっさり買うことができたのはよかったかもしれません。

食材は乾物類、おやつ・おつまみ類、醤油堅焼きせんべい(重要)、梅干し、お茶、日本酒(これも重要)などなど。

ノルウェーでも一部日本食材がそろう場所もありますが、やはり高いですし、こんなに日本のスーパーは安い!と思ったことがないほどでした。いやあ、買った買った。

 

特に和菓子を作るために、ノルウェーでは見かけないもの、てんさい糖、黒糖、山椒、重曹を購入しました。

 

いやあ、甜菜糖は本当に見かけなくてびっくりしました。白砂糖(グラニュー糖)やブラウンシュガーなどはあります。あと甜菜=ビーツのシロップをかけたお砂糖も。

でも甜菜糖そのものはない。当たり前ですが、日本独特の黒糖も見かけませんでした。

 

重曹は、なくもないんですが、やはり量が少ない上に高いです、ノルウェーだと。

ベーキングパウダーはありますが、純粋な重曹ではないので、どら焼きとか作るのなら、重曹の方がいいと思います。あと個人的には歯磨きや掃除にも重曹を使用してるので、わりと必須。

 

スパイスやハーブ類は北欧でも主流のものを和菓子にも多用してきましたが、山椒はさすがにないので購入。

 

そして日用品は、歯ブラシ、生理用品、シャンプー&コンディショナーの詰替え、作業用ポリ手袋、黒文字(菓子切)などなど。

日本で使い慣れたものは、日本で買っておくのがやはり良いなと思いました。身の回り品は、体のサイズ感が違うこともあって、北欧人の愛用品が合わないこともしばしばなのでね。

 

 

ノルウェーで既に不要になった諸々をいったん持ち帰ることができた

 

これも良かったと思います。夏服やいらなくなった薄めの上着、ノルウェーで買った食器の一部、撮りためたフィルム、ノルウェーで手に入れた重い書籍、などなど、日本に持って帰るのに邪魔になりかねない荷物たちを、先に持って帰ることができました。

と同時に、今までのノルウェー生活で、やっぱり持ってくればよかったかな~と思っていた、日本語の文庫本、コーヒーケトル(コーヒーレベルの高いノルウェーにおいても、日本製の商品がいたるところで販売されていますが、何せ高い)、セーターなど。

 

ちょっとした荷物整理をすることができたので、オスロの部屋をすこしだけスッキリさせることに成功しました。見た目はあまり変わらないにしても。

 

 

○湯船にゆっくりと浸かることができた

 

これは地味にうれしかったことでした。だって!お風呂に!ゆっくりと!!浸かれるなんて!!!

日本にいるときは、半身浴大好き人間だった(といっても、本やケータイなどは持ちこまず、ただひたすら湯船でぼーっとしていた)ので、実家にいるときは毎日のリラックスタイムでした。

 

それこそ、一人暮らしをしていたときですら、定期的に実家へ帰ってはお風呂に浸かることを怠らなかったわたしですが、ノルウェー人はどうして体を内側から温めることをしないのだ!と大声をあげたくなってしまうくらいに、ササッとシャワー生活スタイルなのよなあ。フィンランドのようにサウナの習慣もあまり聞かないし。不思議。

わたしにとって、シャワーほど拷問に近い習慣はないと思うほどなので、やはりあたたかいお湯の中で疲れをとるのがいいよな、なんて思いながら、久しぶりの湯船に幸せを感じたのでした。

 

 

 

○家族とゆったり時間を過ごせた

 

これは、長く実家を出るようになった日本でのシチュエーションとは、ちょっと違いました。

 

実はわたしの今回の一時帰国は、母方の祖母の危篤のためでした。

 

余命あと僅かと宣言されても、すぐに帰ることのできない煩わしさ。

時差も含め、近況報告を受け取るのも、日本にいるときよりすこし遅れたりするので、なかなかリアルタイムで情報を得ることができず、モヤモヤしました。

比較的すぐに休暇を取ることは出来ましたが、帰るのだって一苦労。わたしは航空券の関係でバンコク経由だったため、19時間近くかかり、帰国しただけでもう疲労困憊でした。

 

でも、急に帰る!と言い出した娘のわがままに応え、車で送迎してくれた両親や、祖母の眠る母の実家で待っていてくれた家族(実際、両親と弟は先月オスロで会いましたが)や親戚と久しぶりに顔を合わせることができました。

状況は決して良いとはいえませんでしたが、これも運とタイミングによる巡りあわせ。今回の一時帰国は、わたしにとって必要なことだったのかもしれません。

 

何より、わたしの食べたいものを覚えていてくれてリクエストに応えてくれたり、最後まで付き合ってくれた両親には大感謝です。ありがたや。

 

あ、最後に実家で初めましての家族に会うこともできたのや。スーパーかわいいので自慢させてください。

 

ジャーン。

 

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我が家は代々インコを飼っているのですが、この子はわたしがいない間に迎えられていたのでした。

あまり手には乗ってこないし、噛むとめっちゃ痛いですが、首や背中をナデナデされるのと、手で覆われるのが好きらしい。

 

 

カゴの中にいるときも、とっても好奇心旺盛でした。

 

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ああ、なんちゅうしがみつき方。かわういねえ。

 

 

 

というわけで、なんとなくインコへの偏愛で終わってしまいましたが、以上、わたし的に一時帰国について思ったことリストでした。

 

ちなみに、今回は観光こそしていないものの、乗った飛行機がすべてタイ航空だったため、今まで1ミリも触れることのなかったタイの言葉にまみれて不思議な気持ちに包まれたのでした。サワディーカー。コップンカー(何度も聞きすぎて覚えた言葉たち)。

オスロバンコク間の飛行機は、だいたいノルウェー人かタイ人だったので、その中にひとりポツンと日本人がまぎれちゃって、アジア人だけどタイ語のまったく通じない、ちょっとややこしい乗客という意味で係員を混乱させたことは間違いなかったので、なんかごめんねって感じの旅道中だったことをここに記しておきます。

 

 

とりあえず、ノルウェーのワーホリビザでも、日本へ一時帰国はできますので、ちょっと遠いですが、日本が恋しくなったり用事のできた方のために参考になれば幸いです。

 

 

 

最後に、今日のおやすみソング。高校生のころから大好きな音楽。



WATER WATER CAMEL / 森ゆに  「 海沿いの家」

 

 

 

ではでは。

 

rie