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北欧暮らし。色んな人の色んな目線で。

rie - 言葉の壁に対する不安って誰にでもあるよね、という話

どうも、最近すこし活発化しています、rie です。

 

というのも、今日、とあるお方とオスロで再会しました。

それは、わたしが日本で通っていたノルウェー語教室の先生です。お変わりなくて、お元気そうでよかった~~

 

カフェでコーヒーを飲みながら、職場の話、住まいの話、旅行の話、将来の話、などなど、少しずつ思い返しながらお話しをしたのでした。あとリクエストしていた中農ソースをいただいた(本当ありがとうございます)。

 

そんでもって、一緒に行った本屋さんで、ずっとほしかったコレを遂にゲットしました。

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ノルウェー語と英語で、絵を見ながら単語を覚えるのにいいなあと思って。

今更ながら、これを読んで勉強したいと思います~。

 

 

 

それにしても今日、お話しをしながら、思えば確かにここまでいろいろなことがあったよなあ、と。同時に、本当に周りのおかげでわたしは今ここにいられるのだなあ、と改めて思い返すことができました。いやあ、本当に、自分ひとりでできたことなど、ひとつもなかった。

なんて強く思わされるのには、ある理由があるのです。それは。

 

 

わたしは英語が壊滅的に話せなかったこと。

 

 

ワーホリビザでこちらに来た際、今後の生活に大きく関わる問題になることといえば、住まい探し仕事探しの2点ではないでしょうか。

探し方については、今までのこあきさんの記事や他のまとめ記事を読んでいただければ、どちらも大体わかると思います。特別なコネがない限り、みんな同じ道を通ると思っていいかもしれない。これは運とタイミングが作用するので、なかなか苦労します。

 

で、それとは別に、わたしにとって更なる壁を感じていたことが、この「言葉の壁」だったのです。

 

 

わたしは今まで長期の渡航経験がありませんでした。父は仕事の関係で英語が少しだけ話せましたし、妹と弟はどちらも学校のプログラムによる短~中期の海外滞在を経験していたので、兄弟姉妹ではわたしだけがほとんど全く英語環境に身を置いたことがありませんでした。

あ、母親は新婚旅行以来、海外に行っていないとのことですが(← 先月その記録を破ってオスロへ来てくれました)。

 

それこそ和菓子屋に勤めていたときに、海外からのお客様があまりにも多かったので、ようやく”話すための英語”を勉強しなくては!と重い腰を上げたのでした。

いや、それまでにも英語力の無さをみじめに思う場面には何度も遭遇していたものの、やはり日本に暮らしている以上あまり使う場面もなく、勉強意欲がわかなかったのです。言い訳。

 

それと同時にノルウェー語教室にも不定期ながら通い出し、最低限の会話表現は覚えました。

 

 

が、やはりこちらに来て思ったことは、

 

1.相手の言っていることがよく分からない。

2.自分の言いたいことがうまく伝えられない。

 

でした。英語も、ノルウェー語も。

 

1.に関しては、リスニング力と語彙力の問題もありましたが、それでも日本にいる間は仕事の合間を縫ってPodcast でニュースを聴いたり、教材の音源を通勤時に聴いたりはしていました。単語帳はあまり続かないタイプなので、すぐ飽きていた。。

しかもニュースはわたしにとってまだムズカシイと感じる単語や言い回しも多く、その上聞いた単語や文章を記録しておく習慣もなかったので、聴いたら聴きっぱなし。流してしまっていました。

 

2.に関しては、完全に「話す」トレーニング不足だったと思います。なぜなら、メールならじっくり考えて、たまに調べながら文章を自ら作り出すことはできたから。きっと、文法を学校(や語学教室)で学んだからなんとか書けた、という感じです。

でも、相手の意図を聞き取り、自分の考えをまとめてから返す、というプロセスに異常なまでに時間がかかる。なんなら、焦って文法がうまく出てこず、単語も思い浮かばず、ただアタフタするだけ、という、お互いにとってあまりよろしくない状況になりがちでした。

 

和菓子屋での会話は、だいたい決まっていました。飲食などは、どこもそうかもしれないけれど。だから知っている単語と最低限の言い回しさえ知っていれば、まあまあ一方的ながらも、それっぽく接客することはできたのです。

とにかく、日ごろの勉強不足ももちろんあったと思いますが、英語、ノルウェー語のシャワーを存分に浴びた経験などなかったので、来たばかりのころはほとんど知り合いもいませんでしたし、何もかもが不安でした。

 

 

ところで、わたしがなぜ両方の言語を一気に勉強したのか。

 

それは、最後まで悩みながらどちらにも決められず、更にどちらも渡航までに自信をもって話せるようになれるとは思えなかったからです。

 

ノルウェー人は大抵、英語もペラペラです。どれくらいペラペラかというと、ノルウェー人の友達+わたしで集まったとき、まず「ノルウェー語と英語、どっちがいい?」と聞かれ、じゃあ英語の方がいいと答えると、全員がネイティブのごとく英語で会話を始めるレベル。気の利いた冗談を言い合いながら、ワイワイ会話を進めていきます。これには本当にびっくりしました。いくら文法が似ているからって、うらやましいよ、ホント。

ちなみに、どうしてそんなに英語が上手なの?と数人の友達に聞いたところ、ほぼ全員が「テレビや映画で英語を学んだ」「小学校から英語の授業もあるし」とのこと。いやいや、日本だってあるよ、特に学校の授業・・・でもきっと、彼らは会話が中心なんだろうな。そうじゃなければあれほどにはなれない。

 

なら、英語だけ勉強してもよかったかもしれません。

それでもわたしがノルウェー語も勉強し続けた理由は、言うまでもなく「ノルウェーで、ノルウェー語を使って生活したかったから」でした。

 

結果的にいえば、まだまだ道半ばですし、ノルウェー語だと英語よりもロクに会話はできませんが、それでもやっててよかったなと思う場面は多いです。彼ら、一発目は大体ノルウェー語だから。

そこで「あ、ごめんノルウェー語分からないの」と言うと英語に切り替えてくれるのが彼らのやさしさであり良いところなのですが、わたし個人的には、なんか悪いことをしたなあ、という気持ちにならなくもないのです。誰か分かってくれないかしら、これ。

 

それに、仕事でお客さんから注文を取る際、または自分がカフェなどで注文する際、ノルウェー語で言えたら「英語が良い?ノルウェー語がいい?」という注文以前の煩わしさがなくなりますし、小学生やそれ以下の子どもはまだノルウェー語しか知らない子もいるので、そういう子たちと簡単な会話ができるのは、個人的にめっちゃ嬉しい。だって子どもカワイイんだもの。天使。

ちなみにこの間、小学校で行われているLoppemarket (フリマみたいなの)に行ったのですが、お会計係が小学生の女の子2人組だったんですね。彼女たちが既に英語を話せたかどうかは定かではありませんが、とにかく最初から最後までノルウェー語でした。

ハキハキと喋ってくれたので、こちらも理解しやすく順調にお会計が進み、最後に彼女たちから Ha en fin dag!(良い1日を!)と言ってもらえたときの嬉しさときたら。たぶん、途中で分からなくなって「ん?英語でもいける?」みたいになってたら、あの場の雰囲気ちょっと崩れていたんだろうし、もしかしたらあのはじける笑顔で Ha en fin dag! とは言ってもらえなかったかもしれません。

 

まあ、実際そこまで気にすることはないのかもしれませんが、相手の言っていることが分からないことで知らずのうちに生まれる溝のようなものって、やっぱりあるよね。

だから、本当に必要最低限でいいからわかるようになろう!と思って、せめてそれらしき単語や言い回しは日本で勉強したのでした。これは正直、やっててよかった。

 

 

 

で、わたしの本当の問題は英語です。

この語学力不足で、渡航してから今まで本当に苦労しましたし、辛い思いもたくさんしました。

 

住居探しで言えば、内覧も何度か断られたし、引っ越しの際にもコミュニケーション不足で一時期管理人との関係が悪くなりました。

仕事探しでは、せっかくわたしの履歴書を見て読んでくれたカフェでの面接において、ひとえにわたしの語学力不足で相手とうまくコミュニケーションが取れず、不採用になったことが何度もありました。これは本当にショックだった。だって、ここで働きたい!と思っていたような場所に数か所呼んでもらえたのに、ほぼすべて同じ「英語力不足」という理由で不採用になったから。

 

でも、特にこの仕事探しでの経験が、わたしの負けず嫌いの心に火をつけました。

ここまで来たのに、語学さえ問題なければ採用だったかもしれないのに、言いたいことが言えなくて仕事をもらえなかった。ならば、彼らをぎゃふんと言わせるくらいに喋れるようになってやろうじゃないか!と。

 

勉強方法は、ほんとうに人それぞれだと思うし、いまだにオススメ方法といえるものはありませんが、わたしはとにかく毎日のようにPodcastバイリンガルニュースを聴き、気が向けば英語の動画を見て言い回しを勉強したり、ふと気になる言い回しや単語を見つけたら調べたり。あとはもう、職場での簡単な会話を聞いては真似をする。

 

 

 

そんなわたしは、今でこそ仕事をしていますが、わたしの惨敗加減を見かねた日本人の知人が誘ってくれたから今日まで何とか働けているのであって、やはり英語力は短期間でそこまで上がりませんでした(そりゃそうだ)。

それに、まだまだ分からないこともたくさ~~~~~~~~んあるし(← この棒の長さがわたしの現在のレベルを物語っている)、ときには指示を聞き間違えて失敗することだってままあります。あとみんな国籍がバラバラなので、それぞれに話し方の癖があり、うまいこと聞き取れる人とそうでない人がいたりもする。

 

それでも、日本人同僚や他の同僚、オーナーの理解とサポートがあって仕事も少しずつ覚えてきましたし、契約の関係上、そろそろ次の仕事も探さなくちゃならないので面接を受けたりもしたのですが(それがまた有難いことに、憧れのコーヒー業界の方とお話しする機会をいただけた)、彼をはじめ数人に、君が思うほど英語はひどくないよ!大丈夫!と言ってもらえるくらいには「なんとか話せる」程度にはなってきたと思っています。

ほかにも、渡航当初からの友人なのに、誰かに同時通訳してもわらないと話せなかった、みたいな人が数人いたのですが、彼らとも最低限の会話ができるようになって「ホント上手になったね!(← こうやって過剰に高評価をくれるのがノルウェー人の良いところだと思っている)」と言ってもらえると、やっぱり嬉しくなっちゃうよね。単純。

でも、こういうところから来る、やる気や自信って、けっこう大事だと思う。

 

もちろん、人生なんでも運とタイミングだと思って生きているわたしにとって、この渡航生活はほんとうに周りに恵まれてきたと感じています。ホント、よくここまで生活できているよなあ、とつくづく思う。

でも、これからワーホリを考えている方で、もし語学に自信がないのなら、声を大にして言っておきます。

 

 

「せめて最低限の英会話ができるようになってから渡航することをオススメします」と。

 

 

この「最低限」とは、初対面の相手との会話や面接で簡単な質疑応答としてよく聞かれること、たとえば「いつノルウェーに来たの?」「どうしてノルウェーに来たの?」「志望動機」に加え、同僚とのコミュニケーションを想定した会話、かなあ。

特に、仕事でも住居でも、契約書を交わすときは、自分とオーナーの1対1で行われる場合がほとんどでしょうから、後々問題にならないよう、気になることは質問できる程度になっておいた方がいいと思います。わたしはこれでアパートの引っ越し時に大問題となりましたので。

 

そんなわけで、あまり説得力はないかもしれませんが、わたしなりにアドバイスできることがあれば、と思って書きました。

もちろん、先ほども書いたとおり、なんでも運とタイミングだと思うので、通る道は人それぞれ。これはあくまでも、一時例として参考にして頂ければ幸いです。

 

 

 

 

 

またもや長くなりましたが、最後に今日のおやすみソング。

あんまりお休みっぽくないけど、ここ数日やたら聴いている。


ハナレグミ 家族の風景

 

 

 

 

ではでは。

 

 

rie